「マイホームを建ててから早10年・・・外壁って塗り替えが必要と聞いたけど、いつが塗り替えの時期なんだろう?」
そう思っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
外壁塗装は適切なタイミングで定期的におこなうことで、大事な家を長持ちさせることができます。
この記事では外壁塗装をおこなう最適な時期・タイミングをわかりやすくご紹介いたします。
1.外壁塗装をおこなうタイミングは10年が目安
皆さんが外壁塗装を考えるのはどのような時でしょうか?
・家を建てて年数が経過して汚れが気になってきたから
・ご近所の方が塗り替えをおこなっていたから
・親戚の集まりの前に外壁を綺麗にしたいから
・・・様々な理由があるでしょう。
しかし
「外壁の汚れは気になるけど、今すぐおこなう必要はないな」と
外壁塗装の必要性をあまり感じていない方も多いと思います。
ここではまず外壁塗装の必要性をお伝えいたします。
1-1.外壁塗装・屋根塗装は築10年が目安
日本の住宅平均寿命は約30年で、これはアメリカの住宅平均寿命の3分の1と言われています。
なぜここまでも違うのでしょうか。これは日本の気候に原因があります。
日本は高温多湿であり、元々の日本家屋とは石の上に土台が乗るような構造でした。
しかし現代の日本住宅は、コンクリートを基礎に使うようになったことで、床下の風通しが悪くなり、住宅に使用する木材が痛みやすくなってしまったのです。
大切なお家を守るためにも、定期的にメンテナンスをおこない、長期的に風雨・紫外線などから私たちを守ってもらう必要があります。
1-2.築10年目で塗装をすると良い理由
現在、日本の住宅の約80%を占めると言われている、窯業系サイディングボード。
その窯業系サイディングボードは主成分がセメントのため、元々防水性能は全くありません。
そのため工場出荷時に塗装をおこない、防水性を持たせていますが、その防水性能も5~7年で切れてしまいます。
その他の外壁材もほとんどが同様の年数で最初の防水性が切れてしまうため、
目安として
「築10年で1回目の塗装」
というのが一般的によく言われます。
塗装をするメリットとして次の2つが主に挙げられます。
①建物の美観を保つ
外壁は毎日、風雨や紫外線に晒されているため、色あせや塗膜の汚れ・劣化が見られます。
外壁塗装をすることによって、劣化していた外壁塗膜を綺麗にすることができ、新築のような輝きを取り戻すことができます。
また、新築時とは違ったデザインや色味に変更することもでき、今までと気分転換をすることも可能です。
②外壁を保護するため
塗料を塗り、塗膜を作ることで、劣化した外壁を風雨や紫外線などから守ることができます。
定期的なメンテナンスをおこない、建物の耐久性を高めることで、劣化の原因から大切なお家を守ります。
お家の築年数が5~7年の方は、防水性が切れるといわれている時期ですので、一度外装劣化診断をしてみるとよいでしょう。
1-3.外壁の防水性が低下すると構造の劣化につながる
では防水性が切れると住宅は、どのようになるのでしょうか。
防水性が切れてしまうと、外壁材に直接雨水や紫外線が当たり、外壁材や住まいの構造体の劣化・雨漏りにつながってしまう恐れがあります。
そのまま放置すると外壁塗装では済まされず、住宅の建て替えまで発展してしまう恐れもありますので、定期的なメンテナンスが必要となるのです。
2.外壁塗装をおこなうべき劣化のサイン
定期的なメンテナンスと言っても、外壁がどのような状態になったら塗り替えが必要なのか、わからない方も多いのではないでしょうか。
そのような方のために、外壁塗装をおこなった方が良い外壁の劣化状況をお伝えいたします。
2-1.外壁の色あせ
劣化進行度:低
外壁塗膜に劣化が見られなくとも、外壁が当初より色あせをしている場合は、塗り替えを検討したほうがよいでしょう。外壁の色あせは塗膜劣化が始まっている証拠でもあります。
早急に塗り替えをおこなう必要はありませんが、塗り替えの目安の一つとして覚えていただくとよいのではないでしょうか。
2-2.チョーキング
劣化進行度:中
外壁を触った時に、白い粉が手についたことがないでしょうか?
実はこのことを「チョーキング現象」といいます。これは紫外線や直射日光、風雨などが原因となり、塗装の表面が劣化して起こるものなのです。
このチョーキング現象を放置しておくと、外壁のひび割れやカビの発生などにまで発展する恐れがありますので、早めのメンテナンスが必要です。
2-3.塗膜の膨れ・剥離
劣化進行度:高
外壁の塗膜が膨れていたり、剥がれていたりしませんか?実はこれも外壁塗膜の劣化が原因で、塗膜の膨れ・剥離を放置しておくことで、外壁内部へ雨水が浸入しひび割れ等を引き起こす恐れがあります。
2-4.クラック(ひび割れ)
劣化進行度:高
外壁のひび割れのことを「クラック」といいます。
クラックの幅が0.3mm以下のものをヘアークラック、0.3mm以上のものを構造クラックと言い、構造クラックがある場合には、早急なメンテナンスが必要となります。
クラックを放置しておくと、そこから雨水がどんどん浸入し、カビなどの原因になる他にも住宅の強度低下の問題も引き起こす恐れがあります。
2-5.シーリング材の塗膜剥がれ・割れ
劣化進行度:高
サイディングボードの継ぎ目や窓のサッシ回りなど、シーリング部分が劣化し亀裂が生じていることがあります。
シーリング材が劣化している場合は、「増し打ち」や「打ち替え」をおこない、目地部分からの雨水の浸入を防ぐ必要があります。
このように外壁材の劣化においても、様々な劣化のサインがあります。
まだ早急な対策が必要でないものから、住宅の構造劣化に繋がる重大なものまで、いくつかありますので、劣化進行度が高の劣化が見られる場合には、早急に専門家へ相談をしましょう。
3.外壁塗装に最適な季節~各季節のメリット・デメリット~
ではいよいよ、外壁塗装をおこなうのに一番良い季節をご紹介したいと思います。
外壁塗装の作業環境は一般的に、
気温:5℃以上
湿度:80%以下
といわれており、この条件下であれば年中外壁塗装をおこなうことができます。
ですが、それでは「いつすればいいの!?」と決めかねてしまいますよね。
そこで各季節のメリット・デメリットをご紹介いたします。
春 | 湿度が低いことから塗料が乾きやすく、工事にはベストな時期 | 4・5月は不安定な天候が多く、作業期間が伸びてしまう |
---|---|---|
梅雨 | 雨が降っていなく適切な湿度を守れば、今の塗料なら問題ない | 雨の日は工事ができないため、工期が長引く可能性あり |
夏 | 気温が高いため塗料の乾きが早く、塗料の伸びもよいため作業を早く進めることができる | 養生をするため窓を開けることができない |
秋 | 空気が乾燥しており気候も穏やかなため、施工がしやすい季節 | 台風のシーズンとなるため、天候が不安定となり、工期も延びやすくなる |
冬 | 空気が乾燥しているため塗料の定着がよいこと、また養生で窓を閉めたままでも支障がない | 日照時間が短いため、他の季節と比べ作業可能な時間が短くなってしまうこと、気温や霜・積雪の影響で工期が延びる恐れあり |
このように各季節によってそれぞれメリット・デメリットがあります。
また、季節のメリット・デメリットを考慮した施工以外にも、各ご家庭のライフイベントに合わせての施工も多く、実際に「お盆や年末年始の親戚の集まりに合わせて施工をしたい」
という工事の依頼で、7月から8月にかけてや10月頃からの年末完工に合わせた時期は工事が増加する傾向にあります。
1年間の施工数のうち、何月の着工が多かったのかをグラフで見てみましょう。
グラフからもわかるように、施工がしやすいと言われる春や秋は、その他の季節と比べ、着工数が多い傾向にあります。
また、お盆・年末年始の親戚の集まりに備えるために、7月や11月の施工が多くなっています。
その他の月では、着工数はさほど変化は見られませんでした。
いつ塗装をおこなうのかは、季節のメリット・デメリット、各ご家庭のライフイベントに合わせて決定するとよいでしょう。
4.外壁塗装とリフォームを同じ時期におこなうとお得!?
外壁塗装をおこなう際には、家の周りに足場を設置します。家の大きさや形状にもよりますが、足場設置には費用がかかりますので、足場設置のタイミングに合わせ、お家のリフォームをおこなうとよいでしょう。
4-1.屋根塗装
屋根塗装のみをする際にも、足場の設置は必須となります。屋根塗装と外壁塗装を別々におこなうと、その都度の工事金額は安くなりますが、トータルで見ると高くなってしまいますので、足場を一度かけたときに一緒におこなうのがおすすめです。
4-2.太陽光パネルの設置
近年太陽光パネルを設置するお家も増えてきました。もちろん太陽光パネルを設置する際にも、足場は必要です。また一度太陽光パネルを設置した後に屋根塗装をおこなうとなると、太陽光パネルを外して塗装をしなければなりませんので、太陽光パネル設置を考えられている方は、合わせて外壁・屋根塗装をおこなうとお得になります。
まとめ
外壁塗装をおこなうタイミングは、お家の築年数や劣化状況によって変わってきます。
そのため、築10年目を迎えるタイミングや、外壁に気になる症状が出た際には、そのまま放置せず、業者に塗装が必要かどうか、外壁の劣化診断をおこなってもらうようにしましょう。
そして、外壁塗装をおこなうことが決まってから、ご家庭のライフイベントやその他のリフォームのご予定に合わせ、どの時期に塗装工事をおこなうのか、決定するとよいでしょう。
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