

外壁塗装というと、どうしても色や仕上がりを決める上塗り塗料に注目が集まりがちです。
しかし、実際に塗装の耐久性や仕上がりの安定感を左右するのは、最初に塗る下塗り材です。
とくに外壁の塗り替えでは、下塗り選びを間違えると、どれだけ高性能な上塗り材を使っても、将来的な膨れや剥がれ、密着不良につながることがあります。
そこで今回は、株式会社十文字でも下塗り材の考え方として重視しているPL-スーパーハイブリッドバインダーSiⅡについて、特徴だけでなく、なぜ下塗りが大切なのか、なぜこの材料選定に意味があるのかもあわせてわかりやすく解説します。
PL-スーパーハイブリッドバインダーSiⅡは、どんな下塗り材?


PL-スーパーハイブリッドバインダーSiⅡは、高耐候性2液弱溶剤特殊シリコン樹脂プライマーとして案内されている下塗り材です。
アクリルウレタン樹脂を特殊シリコーンで変性させることで、柔軟性と強靭さをあわせ持ち、下地の複雑な動きに追従しやすいことが特徴とされています。
また、商品案内では、窯業系サイディング改修用プライマーとして開発された背景や、難付着系下地への対応も示されています。
今回選定した下塗り材であるPL-スーパーハイブリッドバインダーSiⅡ(SHB.SI2)は、透湿性塗料でありながら、密着性に優れたシリコン樹脂を含有し、密着性・透湿性・フレキシブル性(柔軟性)に優れた下塗り材です。
さらに、上塗りにも用いられるシリコン樹脂の特性を活かしており、下塗り材でありながら下塗りのみでも高い耐久性が期待できることも大きな特徴です。
下塗り材というと地味に見えるかもしれませんが、塗装工事ではこの最初の一層が、仕上がり全体の安定性を左右します。
外壁塗装は何回塗るの?
外壁塗装は、基本的に下塗り・中塗り・上塗りの3つの工程で成り立っています。
下塗り
下塗りは、外壁材と仕上げ塗料をつなぐ接着の役割を持ちます。さらに、劣化した下地を補強したり、吸い込みムラを抑えたり、仕上がりを安定させたりする大事な工程です。




中塗り
中塗りは、必要な塗膜の厚みを確保し、塗料本来の性能を発揮しやすくする工程です。




上塗り
上塗りは、最終的な美観と耐候性を整える工程です。見た目で分かりやすいのはこの工程ですが、実際は下塗りと中塗りがきちんとしていないと性能を発揮しにくくなります。




つまり、塗装は下・中・上の3層で考えるものであり、どれか一つだけ良ければいいわけではありません。上塗りだけに注目してしまうと、本当に大切な土台の話が抜け落ちてしまいます。
なぜ下塗りがそこまで大切なのか
下塗りが大切な理由は、大きく分けて3つあります。
| 下塗りの役割 | 内容 |
|---|---|
| 密着 | 外壁材と上塗り塗料をしっかりつなぐ |
| 補強 | 劣化した下地を整え、吸い込みやムラを抑える |
| 長持ちさせる土台 | 将来的な剥がれや膨れのリスクを抑えやすくする |
見えなくなる工程なので軽く見られがちですが、下塗りを省略したり、下地に合わない材料を使ったりすると、仕上げ塗料の性能を十分に活かせません。
株式会社十文字でも、塗料のグレードだけでなく、下地の状態に対してどの下塗りを合わせるかを重視しています。
下塗り材の選定を間違えるとどうなる?




ここは、この記事で特にお伝えしたいポイントです。
塗装後の外壁に起こる不具合は、上塗り材だけが原因で起こるわけではありません。
実際には、下地に水分が残っていた、既存塗膜との相性がよくなかった、下地処理が足りなかった、施工環境が適切ではなかったなど、いくつかの要因が重なって起こります。
その中でも、とくに注意したいのが塗膜の膨れです。
膨れは、単純に表面だけの問題ではなく、外壁の内側や下地側にある湿気や水分が関係していることがあります。
つまり、しっかり密着することだけを優先して下塗り材を選んでしまうと、湿気の逃げ方まで考えられていない場合、あとから塗膜に負担がかかることがあるということです。
ここで大事になるのが、透湿性です。
透湿性とは、塗膜の内側にこもった湿気を外へ逃がしやすくする考え方です。
外壁塗装では、この透湿性が不足すると、壁内や下地側にある湿気が逃げにくくなり、条件によっては膨れや剥がれの一因になることがあります。
特に、窯業系サイディングの塗り替えでは、この視点がとても重要です。
塗り替え工事では、新築時とは違い、既存塗膜の状態や下地の吸い込み、これまでに受けてきた雨や湿気の影響まで考える必要があります。だからこそ、下塗り材を選ぶときは「密着するか」だけでは足りません。
透湿性があるか。
湿気を逃がしやすい設計になっているか。
将来的な膨れのリスクまで見て材料選定しているか。
この視点がとても大切です。
こんな外壁では、下塗り選びが特に重要です
次のような場合は、上塗りの色やグレードだけでなく、下塗り材の選定が特に大切になります。
- 窯業系サイディングの外壁
- 既存塗膜の劣化が進んでいる外壁
- チョーキングや吸い込みが見られる外壁
- 以前の塗装から年数がたち、下地に不安がある外壁
- 膨れや剥がれの再発を避けたい外壁
- 外壁デザインを残しながらクリヤー塗装を検討している外壁
こうした建物では、下塗りを何にするかの説明があるかどうかが、提案の質を見るポイントになります。
PL-スーパーハイブリッドバインダーSiⅡの強み
柔軟性と強靭さを両立している
外壁は、気温差や日射、建物の揺れなどでわずかに動いています。とくに窯業系サイディングのような外壁材では、塗膜に追従性が求められる場面があります。
PL-スーパーハイブリッドバインダーSiⅡは、柔軟性と強靭さをあわせ持ち、下地の複雑な動きに追従することが特徴とされています。
高い透湿性で湿気を逃がしやすい
この塗料の大きな特長の一つが、高透湿という考え方です。
外壁改修では、下地に残った水分や壁内の湿気が悪さをすることがあります。透湿性が低い塗膜で湿気を閉じ込めてしまうと、条件によっては塗膜の膨れや剥がれにつながる要因になり得ます。
そのため、特に窯業系サイディングの改修では、上塗りだけでなく、下塗りでも湿気の逃げ方を考えることが大切です。
密着性に優れ、複雑な下地にも対応しやすい
下塗り材に求められるのは、ただ塗れることではありません。塗り替え工事では、既存塗膜の状態や外壁材の性質、劣化の進み方に応じて、しっかり密着するかどうかが非常に重要です。
PL-スーパーハイブリッドバインダーSiⅡは、透湿性を持ちながらも密着性に優れており、さらに柔軟性も兼ね備えているため、動きのある外壁や改修時の複雑な条件に対応しやすい下塗り材といえます。
下塗り材でありながら高い耐久性が期待できる
下塗り材でありながら上塗りに使われているものと同じシリコン樹脂のため、下塗りのみでも10年の耐久性がございます。
そのため、PL-スーパーハイブリッドバインダーSiⅡは、単なる密着材としてだけでなく、下塗り層そのものの耐久性も確保された塗料となっております。
下塗り材でありながら、耐久性の土台をしっかり担える点は大きな強みです。
幅広い下地に対応しやすい


窯業系サイディング、モルタル、ALC、RC、金属、塩ビ、既存塗膜など幅広い下地への適用が案内されています。
塗り替え工事では、外壁材そのものだけでなく、既存塗膜の状態や相性まで見て材料を選ぶ必要があります。対応下地の幅が広いことは、現場での選定のしやすさにもつながります。
クリヤー仕上げまで見据えた高耐久仕様を組めるのが大きな強みです
PL-スーパーハイブリッドバインダーSiⅡの大きな強みは、クリヤー(透明)仕様にも対応できる下塗り材である点です。
外壁の意匠性を残したい場合、無機ハイブリッドバインダーのクリヤーを組み合わせることで、デザイン性を活かしながら長期耐久を目指したクリヤー仕上げが可能になります。




実は、クリヤー塗装は上塗り材だけで成立するものではありません。下塗り材がクリヤー仕様に対応していないと、組み合わせの選択肢が限られたり、期待する性能を発揮しにくかったりすることがあります。
その点、PL-スーパーハイブリッドバインダーSiⅡは、下塗りからクリヤー仕上げまで一貫して高耐久仕様を組みやすいことが大きな特長です。無機ハイブリッドバインダーのクリヤーと組み合わせることで、30年耐久を見据えた仕様提案がしやすい点は、他の一般的なクリヤー塗装との差別化ポイントといえます。
とくに、他のクリヤー塗料では、下塗り材がクリヤー仕上げに十分対応していなかったり、下地との相性や耐久性設計まで含めて組みにくかったりすることがあります。だからこそ、下塗りから上塗りまで一貫して考えられるこの仕様は、意匠性と耐久性の両立を目指すうえで非常に魅力的です。




施工会社を選ぶときは、下塗りの説明があるかを見てください
塗装工事の見積もりを見ると、上塗り材の名前は目立っていても、下塗り材の説明が簡単に済まされていることがあります。
ですが、本当に大切なのは、
- なぜその下塗り材を使うのか
- その家の外壁に合っているのか
- 透湿性や密着性をどう考えているのか
- 劣化状態によって材料を変えるのか
- クリヤー仕上げまで見据えた提案ができるのか
まで説明してくれるかどうかです。
もし会社選びで迷ったら、「上塗りは分かったのですが、下塗りはなぜこの材料なんですか?」と聞いてみてください。
この質問にしっかり答えられる会社は、見える仕上がりだけでなく、見えない工程も大切にしている可能性が高いです。
F☆☆☆☆対応塗料という点も安心材料です


PL-スーパーハイブリッドバインダーSiⅡは、資料上でF☆☆☆☆の表記が確認できます。
塗料の安全性や、F☆☆☆☆の意味が気になる方もいらっしゃると思います。F☆☆☆☆については別記事で詳しく解説していますので、あわせて読むと、塗料選びの見方がより分かりやすくなります。


まとめ
PL-スーパーハイブリッドバインダーSiⅡは、単なる下塗り材ではなく、柔軟性・強靭さ・高透湿・密着性・高耐候性・幅広い下地対応を強みとする、外壁改修で重要な役割を持つ下塗り材です。
さらに、クリヤー仕上げまで見据えた高耐久仕様を組みやすいことも、この塗料の大きな魅力です。無機ハイブリッドバインダーのクリヤーと組み合わせることで、意匠性を残しながら長期保護を目指す提案につなげやすくなります。
そして、この記事で一番お伝えしたいのは、塗装は上塗りだけで決まるものではないということです。
外壁塗装は、下塗り・中塗り・上塗りの3回工程が基本です。その最初の一層である下塗りをどう考えるかで、仕上がりの安定感や将来のトラブルリスクは変わってきます。
もし塗装工事を検討しているなら、色や価格だけでなく、下塗り材まできちんと説明してくれる会社かどうかも、ぜひ確認してみてください。
株式会社十文字では、外壁の素材や現在の劣化状況を見たうえで、なぜその下塗り材が合うのか、なぜこの組み合わせが有効なのかまで含めてご説明しています。外壁塗装やクリヤー塗装をご検討中の方は、お気軽にご相談ください。
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